新興国株式に分散投資を行うバンガード社のVWOはFTSEエマージングマーケットに連動するETFです。

同じく新興国インデックスであるMSCIエマージングマーケットインデックスに連動する投資信託も存在しています。

今回はその中から、三菱UFJ国際投信によって運用されているeMAXIS Slim 新興国株式インデックスについて分析していきたいと思います。

ちなみに新興国全体に投資する投信・ETFはこちらでまとめています。

VWOはETFでしたが、eMAXISは投資信託です。

以下記事でも説明している通り、ETFは市場が開いている間は普通の株式のように取引できます。

しかし投資信託は基準価格が1日1回しか算出されず、取引ができるのも1日1回発表される基準価格のみということになります。

つまり本日申し込めば、明日発表される基準価格が自分の持ち値になるということですね。

以下に投資信託とETFの違いについて簡単にまとめた図がありますので、参考にしてみて下さい。

ETF・投資信託・株式の違い

参照:アセットマネジメントOne

それではeMAXISがどのような投資信託なのかという点を紐解いていきたいと思います。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの運用方針は?~MSCIエマージング・マーケット・インデックスとは~

eMAXIS新興国株式インデックスはMSCIエマージング・マーケット・インデックスに連動することを目的として組成されています。

MSCIエマージング・マーケット・インデックスとは世界的指数算出会社である、

MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)によって算出されている新興国の指数です。

新興国の株式市場の動向を知る上で最も注目されている指標で、私もアセマネ勤務時代は毎日確認しておりました。

同インデックスは24カ国の大型株・中型株を対象に800銘柄以上で構成されており、世界の時価総額の10%に相当します。

また中国・台湾・韓国・インドで全体の規模の70%以上を占めています。

以下が国別構成比率です。

MSCI構成国

参照:MSCI

上位を占める中国・台湾・韓国・インド・ブラジルについては以下で個別に国の分析を行っていますので参考にしてみてください。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスとVWOが連動を目指しているインデックスとの比較検証

別記事で分析したVWOはFTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックスというインデックスへの連動を目指しています。

同インデックスはMSCIエマージングマーケットに対して中小型株まで取り入れているのが特徴です。

その結果、4000銘柄以上(MSCIは800社程度)で構成されており、新興国の時価総額市場の99%をカバーしています。

つまり、より正確に新興国市場全体をカバーしているのはVWOが連動を目指しているインデックスということになります。

またFTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックスの構成国は以下のようになっております。

参照:Vanguard

MSCIエマージングマーケットインデックスに対して韓国が先進国という扱いで除外されているのでまだマシな構成比率と言えます。

しかし、台湾やブラジル、南アフリカ、ロシアなど既に経済成長を終えた国が上位を占めており、成長力が低い構成となってしまっている点では同じですね。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの組入構成上位銘柄を紹介

以下はeMAXISの組入銘柄ですが、上位10銘柄の内5銘柄が中国企業です。

参照:月報

新興国の中でも中国の躍進が目覚ましいことがよくわかります。

しかし、サムスンやValeなど既に成長を終えた国の代表企業が多く組み入れられているため、今後大きなリターンが得られるかという点には疑問符が付きます。

為替ヘッジは行っているのか?通貨構成比率はどうなっているか?

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは為替ヘッジをおこなっておりません。

むしろ私は日本円の将来に悲観的ですので、通貨分散ができていることは良いことだと考えています。

ちなみにeMAXISの通貨分散度合いは以下のようになっています。

順位 通貨 比率(%)
1 香港ドル 23.0
2 アメリカドル 20.2
3 ニュー台湾ドル 12.2
4 韓国ウォン 11.7
5 インドルピー 7.8
6 中国元 4.7
7 ブラジルレアル 4.3
8 南アフリカランド 3.3
9 サウジアラビアリヤル 2.5
10 マレーシアリンギット 1.6

香港ドルとアメリカドルが多いのは、中国の銘柄の中には香港市場や米国市場に上場している銘柄が多いためです。

香港市場・米国市場の銘柄に投資するためにこれらの通貨の割合が多くなっているのです。

上記のうちいくつかの通貨については以下で分析していますので参考にしてみて下さい!

eMAXIS Slim 新興国インデックスの運用成績

運用成績はどうでしょうか。

まだ設定してから日が浅いため過去実績には乏しいのですが、以下をご覧ください。

1年 3年
(年率)
トータルリターン 27.04% 7.41%
カテゴリー 28.07% 5.71%
標準偏差 15.29 22.17
カテゴリー 16.21 22.50
シャープレシオ 1.77 0.33
カテゴリー 1.81 0.26
ファンド数 175本 166本

直近1年はコロナ影響からの回復相場だったため高いリターンを挙げています。

3年平均では7.41%とやや低いリターンですね。

標準偏差も22.17とやや高めです。

3年平均のトータルリターン7.41%と標準偏差22.17%から想定される今後1年間のリターンは以下の通りです。

68.2%の確率で、
7.41% – 22.17%(▲14.76%) ~ 7.41% + 22.17%(+29.58%)

95%の確率で、
7.41% – 22.17%×2(▲36.93%) ~ 7.41% + 22.17%×2(+51.75%

99.7%の確率で、
7.41% – 22.17%×3(▲59.10%) ~ 7.41% + 22.17%×3(+73.92%

60%近い下落があり得ることは頭に入れておきましょう。

これだけでは不十分なので他の新興国投資信託と比較してみましょう。

今回は同様の新興国分散投資信託とインデックスであるMSCIエマージング・マーケット・インデックスと比較していきます。

emaxisチャート推移

参照:MORNINGSTAR

基準価額、純資産は 2021年08月13日 現在
トータルリターン等評価情報は 2021年07月31日 現在

どの商品も設定されてから日が浅いですが、どれもどんぐりの背比べです。

インデックスに連動を目指しているので当たり前といえば当たり前ですね。

ただこれでは新興国投資の魅力である高いリターンを得ることはできません。

この結果であれば先進国、例えばアメリカに投資していた方が良いでしょう。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの手数料

最後に手数料を確認します。

指数への連動を目標とするパッシブ型の金融商品の場合、手数料は市場平均にたいしてプラスのリターンを目指すアクティブ型の金融商品に比べて低い傾向にあります。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの販売手数料は0%、信託報酬は0.19%(税込)です。

eMAXIS Slimシリーズは信託報酬を低くおさえるシリーズとなっています。

同じくMSCIエマージングマーケットインデックスに連動する投資信託である、たわらノーロード新興国株式が0.3672%ということを考えると、低く抑えているといえるでしょう。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスのまとめ

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスが連動を目指している指数はMSCIエマージングインデックスです。

同インデックスは既に成長を終えた国の組入比率が高くなっています。

そのため、真に魅力的な成長国に投資できていません。

その結果トータルリターンも低い水準にとどまっています。

また手数料もVWOに比べて高く、投資対象として魅力的とはいえないでしょう。

せっかく大きな利益を目指して新興国に投資を行うのであれば、今後伸びていく国に投資すべきです。

私が本当におすすめできると考えている投資先については、ランキング記事を参考にしていただければと思います。

資産を大きく増やすのに適した今まさに飛躍の時を迎える投資先!

新興国投資信託

おすすめファンドランキング
昨今新興国の勢いは留まるところを知らず、世界のGDPに占める比率は50%近くに達し、更に高い成長率を維持して世界経済の中で存在感を年々高めています。

当然、経済成長に伴って企業の収益成長率も世界の成長率を大きく上回っています。

先進国と新興国の経済成長率の差

しかし、2010年代は先進国株が堅調に推移したため、新興国企業は収益を伸ばしているにもかかわらず株価は低迷していました。
結果的に新興国株式の割安度は高まりつづけています。

新興国株式は割安

現在はいわばマグマが溜まっている状態で、2020年代は2000年代に堅調だった新興国株の時代が再び来ると想定されています。

とはいえ適当に選んだ新興国に投資しただけでは大きなリターンを得ることはできません。
新興国の中には投資環境が整っていない国や政治的に不安定な国が数多く存在しているからです。

新興国投資で大きなリターンを得るためには、

✔︎ 成長力・企業成長力が高い
✔︎ 株価が上昇するのに適した経済水準
✔︎ 株価が割安
✔︎ 現地の情報が得られる敏腕ファンドマネージャーが銘柄を厳選

などといった条件を満たす必要があります。

特に最後の観点が抜け落ちがちなのですが、やはり腕利きのファンドマネージャーが運用しないとなかなか市場平均を上回る高いリターンを望むことができません。

いわゆる大企業が運用する投資信託はマネージャーがサラリーマンとして雇われの身であり、結果にコミットするという観点では物足りない部分があります。

そのため、私は運用を任せるのであれば本物のプロとして己の腕一本でのし上がっているヘッジファンドが効果的であると考えています。

以下では長年新興国株投資を含めて投資を行なってきた私の経験や知見からヘッジファンドを含めておすすめできるファンドをお伝えしています。

新興国投資で大きなリターンを得たいと考えられている方は参考にしていただければと思います。

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