特発 性 大腿 骨 壊死 症。 骨が壊死する難病「特発性大腿骨頭壊死症」とは?突然の股関節の痛みに注意

特発性大腿骨頭壊死症・中篇

特発 性 大腿 骨 壊死 症

特発性大腿骨頭壊死症/特定疾患情報 公費負担 ・ 1. 特発性大腿骨頭壊死症とは 脚のつけ根にある股関節の中の大腿骨頭(大腿骨の一番上端の部分)の骨組織が壊死に陥り、関節面が陥没したり変形したりする病気です。 なんらかの理由で大腿骨頭の血流が低下し、骨組織が死んで脆くなります。 壊死の範囲が大きいと、体重に耐えきれずに潰れてしまいます。 細菌感染は伴いませんので、いわゆる「腐った」状態ではありません。 治療は長期間に及ぶことがあり、また、青壮年期に好発して労働能力を著しく低下させることも重大な問題です。 患者の生活・人生の質に大きな影響を与えるため、適切な診断を行い効果的な治療へと結びつけていく必要があります。 この病気の患者さんはどのくらいいるのですか 日本全国における1年間の新規発生数は2000人よりやや多い程度と推定されています。 男女比は5:4で少し男性に多く、確定診断時年齢のピークは男性では40代で、女性では30代です。 働き盛りの年代に好発するといえます。 この病気はどのような人に多いのですか 大量に飲酒される方や、ステロイドというお薬の大量全身投与を受けた方に比較的多く発生しますが、何の誘因もなく生じることもあります。 この病気の原因はわかっているのですか 厚生労働省の調査研究班の長年にわたる研究によって、原因はかなり解明されつつありますが、まだ十分にはわかっていません。 ステロイドの大量投与後に発生した場合でも現在のところ、ステロイドによる直接の副作用とは考えられていません。 ステロイド自体を悪者扱いにする必要はないことに注意が必要で、基礎疾患に対する治療の必要性に応じて、ステロイドの投与は行うべきです。 明らかな原因によって発生する大腿骨頭壊死症は症候性大腿骨頭壊死症と呼ばれ、難病(特定疾患)ではありません。 医療費の助成制度も適用されませんので区別して考える必要があります。 症候性大腿骨頭壊死症では外傷に伴うものが多く、大腿骨頚部骨折などが原因となって大腿骨頭の血流が低下するために発生します。 この病気は遺伝するのですか 遺伝しません。 この病気ではどのような症状がおきますか 発生しただけの時点では自覚症状はありません。 自覚症状は大腿骨頭の圧潰が生じたときに出現します。 大腿骨頭壊死症の発生から自覚症状が出現するまでの間には数ヵ月から数年の時間差があります。 自覚症状としては、比較的急に生じる股関節部痛が特徴的ですが、腰痛、膝痛、殿部痛などで初発する場合もあります。 初期の痛みは安静によって2〜3週で軽減する傾向がありますが、大腿骨頭の圧潰に伴って再び増強します。 多くの場合、股関節の可動域はあまり制限されません。 この病気にはどのような治療法がありますか 治療法は年齢、内科的合併症、職業、活動性、片側性か両側性か、壊死の大きさや位置などを考慮して決定します。 (1)保存療法 壊死の大きさや位置から予後がよいと判断できる場合や症状が発症していない場合は保存療法の適応です。 関節症性変化が進むまで可動域は比較的保たれるため、積極的な可動域訓練は必要ない場合が多く、疼痛が強い時期にはリハビリテーション的アプローチなどより安静が大切です。 杖による免荷が基本となり、体重維持、長距離歩行の制限、重量物の運搬禁止などの生活指導を行います。 疼痛に対しては鎮痛消炎剤の投与で対処します。 しかしながら、これらの方法では圧潰の進行防止は大きく期待できないため、圧潰進行が危惧される病型では骨頭温存のための手術療法の時機を逸しないことが重要です。 症状が出現すれば、変形が進む前に手術療法を受ける方が治療効果が高くなります。 (2)手術療法 自覚症状があり圧潰の進行が予想されるときは速やかに手術適応を決定します。 若年者においては骨切り術が第一選択となりますが、壊死範囲の大きい場合や骨頭圧潰が進んだ症例、高齢者などでは人工物置換術が必要となることもあります。 A.内反骨切り術 転子部で内反させたときに壊死部が荷重部からはずれる場合に適応があります。 骨切りの形状に工夫をした転子間弯曲内反骨切り術では合併症が少ないとされています。 B.大腿骨頭回転骨切り術 大腿骨頚部軸を回転軸として大腿骨頭を前方あるいは後方に回転させることで壊死部を荷重部から外し、健常部を新しい荷重部とする方法です。 また、同時に大腿骨頭を内反させることにより、寛骨臼荷重部に対する健常部の占める割合をさらに増やすことができます。 C.人工物置換術 圧潰した大腿骨頭を人工骨頭で置き換えたり、股関節全体を人工股関節で置換します。 骨切り術に比べて早期から荷重が可能で、入院期間も短期間ですみますが、人工物自体に耐久性の問題があり、将来再置換術が必要になることを念頭に置く必要があります。 若年者の場合は骨切り術の可能性をできるだけ追求し、人工物置換術の適応には慎重でなければなりません。 この病気はどういう経過をたどるのですか もともと血液循環の悪いところだけが壊死するので、その周囲の比較的血液循環のよい部分は時間が経過してもそのままです。 したがって、細菌感染のように周囲に広がることはなく、ほとんどの場合、大きさに変化はありません。 逆に、範囲が小さい場合は修復されて時間の経過とともに縮小することがあります。 合併疾患に対するステロイドの投与を継続しても壊死の範囲は大きくならないため、必要に応じてステロイドを継続投与することは可能です。 範囲が比較的大きい場合は、いずれ大腿骨頭が圧潰し、痛みなどの自覚症状が出現します。

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大腿骨頭壊死とは。手術によって治るのか?

特発 性 大腿 骨 壊死 症

(だいたいこっとうえし)は、正式には特発性大腿骨頭壊死症(とくはつせいだいたいこっとうえししょう)と呼びます。 股関節を構成する大腿骨頭という部分に血流がいきわたらなくなることで、骨の組織が壊死してしまった状態です。 壊死しただけでは痛みを感じませんが、壊死部分が圧迫されて潰れると痛みが生じます。 大腿骨頭壊死の発症にはステロイドとの関係が指摘されており、治療にあたっては手術を行う一方で、ステロイド服用に関しても慎重な管理が必要とされます。 今回は大腿骨頭壊死について、千葉大学医学部附属病院 整形外科助教の中村順一先生にお話を伺いました。 大腿骨頭壊死とは? 大腿骨頭の一部組織が死んでしまった状態 とは、股関節(人の体で一番大きな球状の関節)を構成する大腿骨頭(太ももを支える軸になる大腿骨の上部先端に位置する。 内側および前方向に傾いている)の一部に血が通わなくなり、骨組織が死んでしまった状態を指します。 の合併症として発症するケースが多いとも考えられています。 大腿骨頭壊死の原因は? ステロイドや年齢、性別、遺伝など様々なものが考えられる の原因は、厚労省研究班にて長年研究が進められており、徐々に解明されつつあります。 しかし現在、はっきりとした原因として断定できるものはありません。 大腿骨頭壊死の危険因子としては、ステロイド服用(1日40㎎以上のステロイドを服用し続けるとリスクが上昇するという研究結果がある)によるもの、アルコールの過剰摂取によるもの(習慣飲酒(毎日お酒を飲むこと)もリスクを高める)、年齢、性別、凝固異常などが考えられています。 また明確な危険因子を持たない特発性大腿骨頭壊死症もあります。 ステロイド治療が有効で、かつ最も大腿骨頭壊死を起こしやすい病気は()です。 それ以外のステロイド治療を用いる病気と比べて、全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんが大腿骨頭壊死を起こす確率は2. 6倍ともいわれます。 前述のとおり、大腿骨頭壊死がステロイド服用によって発症する可能性がないわけではありません。 しかし、ステロイドの処方にあたっては、ステロイドを処方した医師が患者さんの体を十分に管理したうえで処方量を決定するため、絶対に自己判断で服用を中止・減量することは控えてください。 ステロイド減量の際は、主治医とよく相談するようにしましょう。 詳細は後述)が異なります。 15歳未満で、かつ全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんは、大腿骨頭壊死を発生しづらく、15歳以上になると発生数が急増することが分かっています。 これはステロイド投与時の年齢が、大腿骨頭壊死のリスクファクターになるからではないかと考えられています。 このうち、凝固異常反応と大腿骨頭壊死の関係が指摘されています。 つまりステロイドの服用で大腿骨頭壊死が起こりやすい理由には、この凝固異常も関与しているのではないかということです。 これに対して現在予防法の開発が進められています。 これらに関しては、ゲノム解析(遺伝子研究)が進歩を続けており、解析が進められています。 大腿骨頭壊死の発症頻度と増減 難病情報センターによると、1年間あたりの新規患者発生率は約10万人当たり2. 5人(計2000~3000人 全国単位)といわれています。 の患者さんは近年増加傾向にあります。 その理由は、MRIなどの画像診断が登場したため、診断率が向上したことも一因です。 大腿骨頭壊死が起こる頻度は、発生(壊死が起こった状態。 無症候性のものも含む)であるか発症(壊死部分が潰れ痛みが生じた状態)であるかによって異なります。 大腿骨頭壊死の発生 (レントゲン(A)では変形がなく一見正常にみえる。 MRIではT1強調像で黒い帯状のバンド像がみえる(B)。 脂肪の信号を抑制するSTIRという撮り方ではバンド像は白く光ってみえる(C)。 バンド像は修復組織を意味する) 大腿骨頭壊死の発症 (レントゲン(A)では骨頭が潰れて変形しているのが分かる。 MRIではT1強調像で骨頭全体が黒くなっている(B)。 STIR像では骨頭全体が白く光ってみえる(C)。 この変化は骨髄浮腫を意味する) 大腿骨頭壊死のタイプ分類と重症度の違い の発症率(骨が潰れる確率)は、壊死のタイプ分類によって大きく異なってきます。 タイプ分類(厚生労働省研究班の大腿骨頭壊死症病型分類より一部改変) 大腿骨頭壊死は壊死の箇所により、上図のようにType A、Type B、Type C-1、Type C-2の4種類に分類されます(厚生労働省病型分類)。 C-2に近づくに従って壊死の範囲が広がり、骨頭圧潰の割合も高くなるといわれています。 また、原疾患(大腿骨頭壊死のもととなった疾患)によっては大腿骨頭壊死が起こりづらい場合もあります。 大腿骨頭壊死の症状は股関節以外に現れることもある 骨壊死の時点で大きな自覚症状は現れませんが、骨壊死した大腿骨頭が圧迫され、潰れてしまうと症状が現れます。 ここまで至るには数カ月~数年かかるともいわれています。 主な症状としては、股関節痛を中心にして(股関節を内側にひねる動作をすると痛みが増強します)腰痛、膝痛、臀部痛(お尻の痛み)、のような疼痛などが現れます。 このように、では必ずしも股関節部だけが痛むわけではありません。 そのため股関節が痛くならない場合は、大腿骨頭壊死となかなか気づかれない患者さんもいます。 なお、大腿骨頭が圧潰されるにつれて、これらの痛みの程度も増強する傾向があります。 大腿骨頭壊死の検査と診断。 MRIなどの画像診断が中心となる 基本的には下記の診断基準に従って診断が行われます。 検査にはレントゲンとMRI・造影MRI(ダイナミックMRI)が用いられるのが一般的です。 手術は、ご自身の関節を温存する方法と、人工関節へ置換する方法に分かれます。 治療方針は前述した病型分類(壊死の範囲)をもとに、年齢や基礎疾患の程度、病期の分類(骨頭の変形の程度)などを考慮したうえで判断します。 手術1 :大腿骨内反骨切り術 健常部分が荷重部にかかるように、壊死している部分を荷重部(外部から力が加わる部分)から内側に移動させ、ご自身の関節を温存する手術です。 体重が壊死している部分にかかる状態では、その部分が潰れてしまいます。 そのため、健常部分で体を支えられるように移動させることで、圧潰進行を防止します。 大腿骨湾曲内反骨切り術のシェーマ(アルスロデザイン社) Aは右大腿骨を後ろから見た場合の骨切りラインです。 Bは骨切りラインに沿って内側に移動させた絵です。 手術2:大腿骨頭回転骨切り術 基本的な考え方は大腿骨内反骨切り術と同様ですが、大腿骨頭回転骨切り術の場合は、荷重部から壊死している部分を前方あるいは後方に回転させて、健常部分で体を支えられるようにすることで、圧潰進行を防止します。 大腿骨頭回転骨切り術のシェーマ(アルスロデザイン社) Aは右大腿骨を後ろから見た場合の骨切りラインです。 Bは骨切りラインに沿って前方に回転させた絵です。 Cは骨切りラインに沿って後方に回転させた絵です。 手術3:人工股関節置換術 潰れてしまった大腿骨頭を人工の骨頭に取り換えたり(人工骨頭置換術)、股関節全体を取り換える手術(骨頭だけでなく骨盤側も取り換える、人工股関節全置換術)のことです。 骨切りタイプの手術に比べて入院期間が短期で済みますが、人工物()に切り替えるため耐久性に限界があり、将来的に再手術が必要となる可能性があります。 そのため、人工股関節置換術の適応は、慎重に検討します。 人工股関節全置換術 Aは骨頭が完全に潰れてなくなってしまった状態です。 寛骨臼(股関節の屋根の部分)も痛んでいます。 Bは人工股関節置換術後のレントゲンで足の長さも元に戻っています。 この際は体重維持、杖の使用、長距離歩行制限、重いものを持ち上げることを禁止するなどの指導を行います。 疼痛がひどい場合は消炎鎮痛剤を服用することもあります。 大腿骨頭壊死の経過 は血液が循環しづらいところに発症する病気であるため、好発部位(壊死が起きやすいところ)は決まっています。 通常は時間が経っても血液循環が良好である部分まで壊死範囲が広がっていくこともありませんし、細菌感染のように次々と周囲に浸潤したり、がんのように転移したりすることもありません。 また、病変の大きさは劇的に変わらないと考えられますが、壊死部が潰れなければ縮小する場合もあります。 ステロイドを服用している患者さんの場合、壊死部の縮小には服用するステロイドの量が関係します。 ステロイドの服用量が減れば病変は縮小し、服用量が増えれば病変が新たにできる傾向があります。 ただし、病変が新たにできるケースは患者さん全体のうち3%程度であり、たとえば()などの原病が再発して服用ステロイド量を急増した場合など、極端な例に限ります。 つまり、原病の悪化が無ければ、ステロイドによって壊死範囲が大きくなることはほとんどないということです。 かつて大腿骨頭壊死は「一度壊死が起きたら治らない」といわれていたこともありますが、壊死部分が圧潰しなければ、治ってくることも少なくありません。 千葉大学医学部附属病院• 内科 アレルギー科 血液内科 外科 精神科 神経内科 脳神経外科 呼吸器外科 消化器外科 腎臓内科 心臓血管外科 小児科 小児外科 整形外科 形成外科 美容外科 皮膚科 泌尿器科 産婦人科 眼科 耳鼻咽喉科 リハビリテーション科 放射線科 歯科口腔外科 麻酔科 乳腺外科 呼吸器内科 循環器内科 消化器内科• 千葉県千葉市中央区亥鼻1丁目8-1• JR中央・総武線「千葉駅」 JR各線、千葉都市モノレールも乗り入れ 東口 京成バス 千葉大学病院、千葉大学病院経由南矢作行き 千葉大学病院下車 バス15分 JR京葉線「蘇我駅」 内房線、外房線も乗り入れ 東口 小湊バスまたは千葉中央バス 千葉大学病院行き 大学病院下車 バス15分• 043-222-7171.

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特発性大腿骨頭壊死症[私の治療]|Web医事新報

特発 性 大腿 骨 壊死 症

(だいたいこっとうえし)は、正式には特発性大腿骨頭壊死症(とくはつせいだいたいこっとうえししょう)と呼びます。 股関節を構成する大腿骨頭という部分に血流がいきわたらなくなることで、骨の組織が壊死してしまった状態です。 壊死しただけでは痛みを感じませんが、壊死部分が圧迫されて潰れると痛みが生じます。 大腿骨頭壊死の発症にはステロイドとの関係が指摘されており、治療にあたっては手術を行う一方で、ステロイド服用に関しても慎重な管理が必要とされます。 今回は大腿骨頭壊死について、千葉大学医学部附属病院 整形外科助教の中村順一先生にお話を伺いました。 大腿骨頭壊死とは? 大腿骨頭の一部組織が死んでしまった状態 とは、股関節(人の体で一番大きな球状の関節)を構成する大腿骨頭(太ももを支える軸になる大腿骨の上部先端に位置する。 内側および前方向に傾いている)の一部に血が通わなくなり、骨組織が死んでしまった状態を指します。 の合併症として発症するケースが多いとも考えられています。 大腿骨頭壊死の原因は? ステロイドや年齢、性別、遺伝など様々なものが考えられる の原因は、厚労省研究班にて長年研究が進められており、徐々に解明されつつあります。 しかし現在、はっきりとした原因として断定できるものはありません。 大腿骨頭壊死の危険因子としては、ステロイド服用(1日40㎎以上のステロイドを服用し続けるとリスクが上昇するという研究結果がある)によるもの、アルコールの過剰摂取によるもの(習慣飲酒(毎日お酒を飲むこと)もリスクを高める)、年齢、性別、凝固異常などが考えられています。 また明確な危険因子を持たない特発性大腿骨頭壊死症もあります。 ステロイド治療が有効で、かつ最も大腿骨頭壊死を起こしやすい病気は()です。 それ以外のステロイド治療を用いる病気と比べて、全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんが大腿骨頭壊死を起こす確率は2. 6倍ともいわれます。 前述のとおり、大腿骨頭壊死がステロイド服用によって発症する可能性がないわけではありません。 しかし、ステロイドの処方にあたっては、ステロイドを処方した医師が患者さんの体を十分に管理したうえで処方量を決定するため、絶対に自己判断で服用を中止・減量することは控えてください。 ステロイド減量の際は、主治医とよく相談するようにしましょう。 詳細は後述)が異なります。 15歳未満で、かつ全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんは、大腿骨頭壊死を発生しづらく、15歳以上になると発生数が急増することが分かっています。 これはステロイド投与時の年齢が、大腿骨頭壊死のリスクファクターになるからではないかと考えられています。 このうち、凝固異常反応と大腿骨頭壊死の関係が指摘されています。 つまりステロイドの服用で大腿骨頭壊死が起こりやすい理由には、この凝固異常も関与しているのではないかということです。 これに対して現在予防法の開発が進められています。 これらに関しては、ゲノム解析(遺伝子研究)が進歩を続けており、解析が進められています。 大腿骨頭壊死の発症頻度と増減 難病情報センターによると、1年間あたりの新規患者発生率は約10万人当たり2. 5人(計2000~3000人 全国単位)といわれています。 の患者さんは近年増加傾向にあります。 その理由は、MRIなどの画像診断が登場したため、診断率が向上したことも一因です。 大腿骨頭壊死が起こる頻度は、発生(壊死が起こった状態。 無症候性のものも含む)であるか発症(壊死部分が潰れ痛みが生じた状態)であるかによって異なります。 大腿骨頭壊死の発生 (レントゲン(A)では変形がなく一見正常にみえる。 MRIではT1強調像で黒い帯状のバンド像がみえる(B)。 脂肪の信号を抑制するSTIRという撮り方ではバンド像は白く光ってみえる(C)。 バンド像は修復組織を意味する) 大腿骨頭壊死の発症 (レントゲン(A)では骨頭が潰れて変形しているのが分かる。 MRIではT1強調像で骨頭全体が黒くなっている(B)。 STIR像では骨頭全体が白く光ってみえる(C)。 この変化は骨髄浮腫を意味する) 大腿骨頭壊死のタイプ分類と重症度の違い の発症率(骨が潰れる確率)は、壊死のタイプ分類によって大きく異なってきます。 タイプ分類(厚生労働省研究班の大腿骨頭壊死症病型分類より一部改変) 大腿骨頭壊死は壊死の箇所により、上図のようにType A、Type B、Type C-1、Type C-2の4種類に分類されます(厚生労働省病型分類)。 C-2に近づくに従って壊死の範囲が広がり、骨頭圧潰の割合も高くなるといわれています。 また、原疾患(大腿骨頭壊死のもととなった疾患)によっては大腿骨頭壊死が起こりづらい場合もあります。 大腿骨頭壊死の症状は股関節以外に現れることもある 骨壊死の時点で大きな自覚症状は現れませんが、骨壊死した大腿骨頭が圧迫され、潰れてしまうと症状が現れます。 ここまで至るには数カ月~数年かかるともいわれています。 主な症状としては、股関節痛を中心にして(股関節を内側にひねる動作をすると痛みが増強します)腰痛、膝痛、臀部痛(お尻の痛み)、のような疼痛などが現れます。 このように、では必ずしも股関節部だけが痛むわけではありません。 そのため股関節が痛くならない場合は、大腿骨頭壊死となかなか気づかれない患者さんもいます。 なお、大腿骨頭が圧潰されるにつれて、これらの痛みの程度も増強する傾向があります。 大腿骨頭壊死の検査と診断。 MRIなどの画像診断が中心となる 基本的には下記の診断基準に従って診断が行われます。 検査にはレントゲンとMRI・造影MRI(ダイナミックMRI)が用いられるのが一般的です。 手術は、ご自身の関節を温存する方法と、人工関節へ置換する方法に分かれます。 治療方針は前述した病型分類(壊死の範囲)をもとに、年齢や基礎疾患の程度、病期の分類(骨頭の変形の程度)などを考慮したうえで判断します。 手術1 :大腿骨内反骨切り術 健常部分が荷重部にかかるように、壊死している部分を荷重部(外部から力が加わる部分)から内側に移動させ、ご自身の関節を温存する手術です。 体重が壊死している部分にかかる状態では、その部分が潰れてしまいます。 そのため、健常部分で体を支えられるように移動させることで、圧潰進行を防止します。 大腿骨湾曲内反骨切り術のシェーマ(アルスロデザイン社) Aは右大腿骨を後ろから見た場合の骨切りラインです。 Bは骨切りラインに沿って内側に移動させた絵です。 手術2:大腿骨頭回転骨切り術 基本的な考え方は大腿骨内反骨切り術と同様ですが、大腿骨頭回転骨切り術の場合は、荷重部から壊死している部分を前方あるいは後方に回転させて、健常部分で体を支えられるようにすることで、圧潰進行を防止します。 大腿骨頭回転骨切り術のシェーマ(アルスロデザイン社) Aは右大腿骨を後ろから見た場合の骨切りラインです。 Bは骨切りラインに沿って前方に回転させた絵です。 Cは骨切りラインに沿って後方に回転させた絵です。 手術3:人工股関節置換術 潰れてしまった大腿骨頭を人工の骨頭に取り換えたり(人工骨頭置換術)、股関節全体を取り換える手術(骨頭だけでなく骨盤側も取り換える、人工股関節全置換術)のことです。 骨切りタイプの手術に比べて入院期間が短期で済みますが、人工物()に切り替えるため耐久性に限界があり、将来的に再手術が必要となる可能性があります。 そのため、人工股関節置換術の適応は、慎重に検討します。 人工股関節全置換術 Aは骨頭が完全に潰れてなくなってしまった状態です。 寛骨臼(股関節の屋根の部分)も痛んでいます。 Bは人工股関節置換術後のレントゲンで足の長さも元に戻っています。 この際は体重維持、杖の使用、長距離歩行制限、重いものを持ち上げることを禁止するなどの指導を行います。 疼痛がひどい場合は消炎鎮痛剤を服用することもあります。 大腿骨頭壊死の経過 は血液が循環しづらいところに発症する病気であるため、好発部位(壊死が起きやすいところ)は決まっています。 通常は時間が経っても血液循環が良好である部分まで壊死範囲が広がっていくこともありませんし、細菌感染のように次々と周囲に浸潤したり、がんのように転移したりすることもありません。 また、病変の大きさは劇的に変わらないと考えられますが、壊死部が潰れなければ縮小する場合もあります。 ステロイドを服用している患者さんの場合、壊死部の縮小には服用するステロイドの量が関係します。 ステロイドの服用量が減れば病変は縮小し、服用量が増えれば病変が新たにできる傾向があります。 ただし、病変が新たにできるケースは患者さん全体のうち3%程度であり、たとえば()などの原病が再発して服用ステロイド量を急増した場合など、極端な例に限ります。 つまり、原病の悪化が無ければ、ステロイドによって壊死範囲が大きくなることはほとんどないということです。 かつて大腿骨頭壊死は「一度壊死が起きたら治らない」といわれていたこともありますが、壊死部分が圧潰しなければ、治ってくることも少なくありません。 千葉大学医学部附属病院• 内科 アレルギー科 血液内科 外科 精神科 神経内科 脳神経外科 呼吸器外科 消化器外科 腎臓内科 心臓血管外科 小児科 小児外科 整形外科 形成外科 美容外科 皮膚科 泌尿器科 産婦人科 眼科 耳鼻咽喉科 リハビリテーション科 放射線科 歯科口腔外科 麻酔科 乳腺外科 呼吸器内科 循環器内科 消化器内科• 千葉県千葉市中央区亥鼻1丁目8-1• JR中央・総武線「千葉駅」 JR各線、千葉都市モノレールも乗り入れ 東口 京成バス 千葉大学病院、千葉大学病院経由南矢作行き 千葉大学病院下車 バス15分 JR京葉線「蘇我駅」 内房線、外房線も乗り入れ 東口 小湊バスまたは千葉中央バス 千葉大学病院行き 大学病院下車 バス15分• 043-222-7171.

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